「深雪っ今日俺ん家で映画見ねぇ?」
「映画?」
「そうそう、見たかったやつやっと普通料金で借りれるようになったから」
「そうなんだ」
つーわけで、レンタルビデオ屋に来たわけ。
「風野くん、何借りるの?」
「んー…あ、あった。コレコレ」
「…ホラー?」
「ん、深雪ホラー苦手だっけ?」
「そっそんなことないよ!……多分」
多分って…
「無理ならやめとくか?」
「へ、平気!大丈夫!」
「なら、いーけど」
「なぁ、ホントに大丈夫か?」
深雪は映画を見始めてからずっと震えてる。
「大丈夫だもん」
あー、意地になってる。
「やっ」
めっちゃ涙目だし…うーん…
「深雪ー」
「なっ何!?」
「こっち来れば?」
「…え?」
「こっち」
おいでって意味も込めて腕を広げる。
それでも意味が伝わってないみたいで深雪は俺をじっと見てる。
なんか恥ずかしくなってきた…
「だからー」
深雪の傍まで行って抱きしめてやる。
「こーすりゃ少しは怖くないだろ?」
「…うん」
…そうやって素直に言われるとこっちが照れるっつーか。
「こんなのより黒陵館学園でのことのが怖くね?」
「そ、それとこれとはまた別なのっ」
「そんなもん?」
「そんなもん」
「ま、俺は深雪とこーしていれて嬉しいけどな」
「風野くんのバカ…」
俺の言葉に気付いて腕の中で動いてるけど、
「離す気ねーから無理無理」
「うー…」
耳まで赤くなって可愛いなー。あ、大人しくなった。
「なんかあっても今度は俺が守ってやるから」
「あの時も充分に守ってくれたよ」
「あー…マジで」
なんでこうコイツはサラッと照れること言うかな…
つーか映画終わってんじゃん。後でもっかい見るか。
「それにしても深雪がホラー苦手だとは意外だな」
「なんで?」
「黒陵館学園では全然怖がってなかったし。まぁ怖がってはいたけど」
「だってそんなこと考えてる暇なかったじゃない」
「そりゃそうだけどさ。普通もうちょっとなんも出来ないと思うぜー?」
「そうかな…風野くんも平気そうだったよね、自ら黒陵館学園に来ようとしてたし」
「俺そーゆー類のもの一切信じてねーからな。もちろん神様も」
「そっか」
「ま、ネタになるなら幽霊だろーが怪物だろーがなんでも使うけどな」
「風野くんらしいね」
「深雪、もうそろそろ帰る時間じゃね?遅いし送る」
「本当だ、…ありがとう」
そうやってふわりと微笑むから心臓に悪いよな…
もう深雪が何をしても愛しいとしか思えないから、きっとコイツには何しても敵わないんだろうな。
〜END〜
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よく分からなくなった。何だろうね、コレ。きっとイチャイチャさせたかったんだよ。ただ駄弁ってるだけだなこれ。
桜葉と同じくホラー鑑賞が題材です。あんまりホラー鑑賞してない…
ブログにも書きましたが裏テーマがあります。
ずばり「〇〇くんのバカ!」テストに出ます。よく勉強してください。←このネタ分かる人ー!